ママ

「伸子は我慢づよいから」とお祖母ちゃんが言ってたけど
あれ、ほんとだね
だってこんなだらしのないパパで
４１年も我慢してくれたんだもの

ママにも結婚したらって色々夢があったろうに
パパはそれを片端からぶち壊してしまった

中学の時のあだ名が「聖人君子」で
大学では恩師Ｋ先生がＫ君に
「水野君には内緒だよ」とおっしゃったとか
これからもパパがどんな人間か
大概、察しがつくだろう？

だのにママはそんなパパと
文句も愚痴もほとんど言わずに
ずっと一緒に暮らしてくれた

しかもどんな状況・境遇にあっても
いつも周りのみんなの幸せを考え
いつも自分の幸せも忘れずに
いつも前向きに工夫して
いつも明るく生活し、振る舞ってくれた
（　まったく　「前向き」は
　　ママを知る人がママを語るとき
　　 　　みんなが口にするキーワードである　　）

ママとの出会いからの４３年間
パパはほんとに幸せだった

ママ、ほんとに有難うね


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